Nudge hair work の 先代で2代目の
父 正行 が5/17永眠いたしました。84歳でした。
緊急事態宣言の中、とても小規模な
家族葬になってしまいましたが、
父にとって良い最期だったと思います。
(父が64歳の頃の写真 新宿の顔100人展)
最期は、66年住み慣れた自宅で、最愛の妻に
手を握りしめてもらい、眠るように
静かに逝きました。
大都会 新宿で、救急車も呼ばず、病院に
入院することもなく逝けたのは、
かかりつけのお医者様、
百人町三丁目という町、そして長年
親しくしてきた住民の皆様からいただけた
奇跡のプレゼントの時間
だったと思います。
2020 1/1 本夛家新年会
死因は老衰、嚥下障害。しかし、3月3日までは、
病気知らずの元気な老人でした。
酒は365日欠かさず、毎日日本酒を五合飲み。
週に5日は近所の行きつけで呑む
イケイケ爺さんでした。
3月4日の朝、起床してから、首の違和感を
訴え、かかりつけのお医者で調べてもらうも、
異常は見られず、
湿布をもらって帰ってきましたが、
痛みはないものの、首が上に上がらなくなる
首下がりの症状になりました。
2019 5/6
3月の10日過ぎからは信頼する針治療に行くも、
鍼灸では治らないかもしれないと言われ、
かかりつけのお医者に国立病院を
紹介して頂き精密検査を重ねましたが、
首下がりの原因を見つけることは
出来ませんでした。
2019 3/12 papa's birthday
原因なくして、なぜ症状が出てしまうのか、
納得できないまま、父はどんどん
衰弱していきます。
元来、医者嫌い病院嫌いの父は、
お医者様にもらった、薬も飲まなくなり、
それ以降5月に入り、検査も入院も拒みました。
「俺は、癌になっても腹はきらねぇー。」
と言っていた父の事を分かってくださっている
長年のかかりつけ医の先生は、父の
意思を尊重して、残された時間を
父と家族ができるだけ快適に
過ごせるようにと、在宅介護の方向に
導いて下さいました。
日に日に衰えを増す父が、明日にでも
亡くなってしまうのか?はたまた、
家族の在宅介護によって、数年過ごせるのか?
ほんの、2か月前まで病気とは無縁で
元気だった父だけに全く想像がつきません。
コロナ緊急事態宣言の中で
今後、入院も検査も拒否するであろう父に、
自宅で、点滴や胃ろうをして、延命措置を
することは、父の意思に反するようで、
最後まで口から栄養を取らせるような
努力を、医師、嚥下に詳しい歯科医、
訪問看護師と共にしましたが、
2020年5月17日 午前10時22分 に
亡くなりました。
あんなに頑丈だった父も
突然きた年齢との戦いには
勝てなかったのかもしれません。
母と父の最期のスキンシップの
シーンを母が話してくれた語りで・・・。
「じじさんがベッドに座って苦しそうに
してるから、大丈夫?って顔を近づけたの。
そしたら、急に人の顔をじじさんが両手で
めちゃくちゃに、グチャグチャって
するもんだから、私もお返しに
じじさんの顔をグチャグチャってやりかえしたの、
そしたら、私の手をとって ギューって
握りしめて、そしたらすーっと
目をつむって眠るみたいに逝っちゃった。」
頑固な父とは衝突ばかりの僕でしたが、
体調を崩してからは腕を組んで
医者に連れて行ったり
検査に付き添ったり、剃れなくなった顔を
剃ってあげたり、口をゆすいであげたり、
全身をマッサージしてあげたりetc.
僕にとっても親父と過ごす濃密で
思い出深い数か月でした。
頑固な父でしたので僕のように
父と衝突した方もあったでしょうが、
父とかかわってくださった、
全ての方々に感謝したいと思います。
本当にありがとうございました。
2019 9/9 弟の美容室開店祝い
そして親父いままで本当にありがとう。